20130518

兵ちゃん



120cm水槽の設置について

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 水槽を設置するには、様々な知識を統合して熱帯魚が生活する環境としてアクアリウムが出来上がります。一つのアクアリウムを見てもそのバックグランドとなる様々な知識が使われています。さて、前回は、「2012.11.18 水槽の設置について2012」で90cm水槽を設置(セットアップ)しましたが、その時の知識を生かして120cm水槽の設置を行いましたので紹介したいと思います。



1.購入した資材

 今回、購入した資材は、次のようになりますが、所持していた物は数に含めていません。あと、90cm水槽で使っている物と互換性をもたせて同じ物をなるべく使います。



緒元

対応容量と価格

定価

実売

備考

120cm水槽

コトブキ KC-1200L

W1200×D450×H455

205L


17,010


ガラス蓋

コトブキ ガラスフタ KG-22 

820() × 4()


3,280


120cm水槽用マット

プレコ セフティマット 1200用

1200×450


1,290


バックスクリーン

ARTI(アルティ)120” ジェットブラック

125×50cm


1,010


G13 LED 20W

20W×6

1,950() × 6() = 11,700()


11,700


G13 LED 15W

15W×6

1,780() × 6() = 10,680()


10,680


蛍光灯器具20W

AGLED(アグレッド)/旧丸善電機《LUCKY》ベースライト(蛍光灯20WBT-2110

1,651()×6()


9,906


蛍光灯器具15W

丸善・蛍光灯器具・FT-11510

630()×6()


3,780

処分価格

ろ過装置

エーハイム 2217

75cm120cm水槽

6L

25,200

10,500


サブフィルター

エーハイム サブフィルター2217

6L


5,610


サブフィルター

エーハイム サブフィルター2217

6L


5,610


外部式ヒーター

Eth 300

300W


7,980


外部式ヒーター

Eth 300

300W


7,980


エーハイム ダブルタップ

φ16/22mm

2,550() x 5()


12,750


エーハイム サイズ変換コネクター

φ12/16mm⇔φ16/22mm



480


クーラー

GEX クールウェイ400

350L

120,750

44,500


ソイル

JUN マスターソイル BR 8L パウダー

8L×4() =32L


7,928


CO2

水草職人 CO2フルセット 90cm水槽用



20,990

120cm水槽用は無し




2.水槽の確認

 水槽は120cm水槽で寸法、容量ともデータがありますので話を進めていきます。


呼び方

間口×奥行×高さ(mm)

容量(ℓ)

備考

120cm水槽 コトブキ KC-1200L

W1200×D450×H455

205L




3.照明

 照明は熱帯魚を観賞するには必要不可欠です。しかも水草水槽にしたいのならさらに光が必要になります。


(1)LEDの必要数

 水草も育てようとすると一般的に蛍光灯の量が足りません。水槽は120cm水槽では、G13の直管型LED20W4本、15W8本を準備しました。


直管型LEDの並びは次のようになります。


1 - 1 - C 15W

1 – 2 - C 15W


2 – 1 - B 20W


2 - 2 - B 15W

3 - 1 - A 15W


3 - 2 - A 20W

4 – 1 - B 20W


4 - 2 - B 15W

5 - 1 - A 15W


5 - 2 - A 20W


6 - 1 - C 15W

6 - 2 - C 15W



(2)蛍光灯器具

 今回は、蛍光灯器具を使いますがLED専用に配線しなおしました。ランプは直管型LEDで水草を育てる為に省エネと光量アップを狙います。蛍光灯器具を直管型LED専用に配線をしなおす方法は「2013.03.18 蛍光灯器具のLED専用化と交換について」を参照して下さい。あと、蛍光灯器具の中にあるターミナルからコンセントまでの間の電気配線を行います。少し電気の知識が必要になります。


アグレッド株式会社

ワット型

型番

寸法(mm)

備考

20W

BT-2110

611×奥行53×75


15W

FT-11510

467×奥行53×75

会社のホームページ記載無し


(3)照明の外側の作成

 照明の外側は木で軽く薄く作り角材で補強します。今回は厚さ3mmのベニヤに14mmの断面が三角形の物と15×40mmの角材を使っています。接着は、木工ボンドと木ねじ(2×8)を使い丈夫に作ります。部品の寸法がわからない時は模造紙を買ってきて実物大の図面を書きます。簡単な立方体なら良いのですが多角形になると難しくなります。今回は実物大の図面を書いて部品の寸法を割り出し、部品を切り出して作りました。反射版の部分は、キッチン用品のアルミテープを張り付けて作ります。製品名は、アルファミック株式会社の「アルミ キッチンテープ 6m×6cm幅」という商品を使っています。自作すると手間が掛かりますが自分の好きなように作ることができます。ちなみに今回で一番手間が掛かったのは、この蛍光灯です。


1

模造紙に実物大で図面を書いたところです。寸法は水槽の開口部にあわせるのではなく市販のガラス蓋のサイズで計算していきます。今回は左右対称でしたので半分だけ図面を書きました。





2

木材から部品を切り出して部品から組み立て終わった外側です。







3

塗装が終わったところです。


4

準備したLED専用化した蛍光灯器具です。







5

アルミテープを張り付けたところです。綺麗にはるには張ったあとにシリコンでできたヘラで擦りしわを取ってピタリと張ります。






6

LEDに専用化した蛍光灯器具を取り付けたところです。取り付けには3×8の木ねじで固定しました。


7

配線を取り付け終わって直管型LEDを取り付け終わったところです。


8

点灯確認です。照明が完成しました。(手間がかかり疲れた・・・・)




4.ろ過装置

 ろ過装置はEHEIME(エーハイム)が業界標準と言って良いほど有名です。アクセサリーが充実しているので今回はEHEIME2217を選択しました。ここではホースのサイズが他の機器と接続するのに重要なところです。それと2217からポンプを取り外したサブフィルター2217も導入しました。サブフィルター22172217用のアクセサリーがそのまま使用でき、ろ過能力を手軽にアップすることができます。あと、「ろ過容量」をみて「ろ材」を準備します。2217では6Lのろ材が必要になります。


メーカー

水槽

型番

寸法

ろ過容量

ホース(吸入側 排水側mm)

定価()

販売価格

EHEIME

75cm120cm水槽

2217

235mm(直径)

×390mm(高さ)

6L

16/22 12/16

25,200

11,500 (税込)



5.ヒーター

 ヒーターはワット数が小さいと温まりませんが断線も考慮してワット数を少なくして複数を使う事をお勧めします。そこで今回は、300Wのハイドール 外部式フィルター用ヒーター Eth(イーテーエッチ) 300 2本を使います。このヒーターは水槽の外にヒーターを設置できるので水槽内を広く使えます。それと今回は温度設定をクールウェイ400でコントロールするのでEth 300の温度設定は一番熱くしておきます。


Eth 300

品名

消費電力

適合ホース内径

販売価格

適合水量

全長

8℃以内

10℃以内

Eth 300

300W

16mm

7,980

200300L

180250L

30.5cm



6.クーラー

 クーラーは水温を冷やすのがメインですが、サーモスタットの機能を持っていてヒーターを付けて暖める事ができるGEX社のクールウェイ400にしました。冷やすのと暖める事を1つの機器でやらないとヒーターとクーラーが同時に動く事が心配になります。そういった問題を解決するには1つの機器で制御します。クールウェイ400で温度設定を25℃にして冷やすのと暖める事を制御します。


製造メーカー

型番

サイズ

対応容量(ℓ)

使用可能ホース径

定価

販売価格

ヒーター用コンセント

GEX

クールウェイ400

300x385x405mm

(ホースジョイント含め53cm

350以下

内径16mmのホース

120,750(税込)

価格 42,190 (税込) 送料別

1000W

コンセント



7.配管

 水槽内の吸入口はエーハイムのスポンジプレフィルターを付けています。そこからサブフィルター2217に入り2台めのサブフィルター2217に入りろ過装置の2217に入りクーラーのクールウェイ400に入りヒーターのEth 300に入りまたEth 300に入り排出口から水槽内に水が流れます。あと、エーハイムで良いのはダブルタップで配管を閉じて切断できるところです。同じダブルタップなら簡単にバイパスできるようにホースとダブルタップを接続します。




A

スポンジプレフィルター

B

サブフィルター2217

C

ろ過装置2217

D

クーラー クールウェイ400

E

外部式ヒーター Eth 300

F

ダブルタップ 16mm/22mm

G

サイズ変換コネクター12/16mm⇔φ16/22mm用)



8.砂利

 以前は人工の砂利は水質変動が激しく使えませんでしたが最近は安定したソイルと呼ばれている物が使われています。水槽にひいた時に水草を植えるために56cmは必要になります。今回は8Lの袋を4つで32Lのソイルを準備しました。人によって別の砂利をひいた上にソイルをひいたりします。ここは人によってこだわる部分だと思います。今回は、テトラ イニシャルスティクを入れた上にソイルをひきました。


水槽

(横幅×奥行き×高さ)

総水量L

ヒーター

ソイル

高さ1cmにつき

準備したソイル

L

120×45×45

243

600W

5.4L

8L×4=32L



9.CO2

 CO2は水草を育成するのに欠かせません。CO2を水槽へ供給する機器は楽天市場店charmで販売していた「《セット済み》水草職人 CO2フルセット」を使いますが120cm水槽用が無いので90cm水槽用を使います。詳しくは「2013.01.18 《セット済み》水草職人 CO2フルセット 90cm水槽用について」を参照して下さい。



10.電気配線

 電気配線は90cm水槽を設置する時に作ったコンセントボード(タコ足)を作ってタイマー5個分と、ろ過装置、クーラーの電源を取っています。「2012.11.18 水槽の設置について2012」で作った物をそのまま使います。













A

コンセント オス

B

コンセント メス

C

タイマー

D

蛍光灯

E

CO2電磁バルブ

F

エアポンプ

G

ろ過装置

H

クーラー



11.タイマー

 タイマーは24時間の100VONOFFできる物を準備します。90cm水槽を設置した時から使っている楽天市場店charmで販売していた「エコ&省エネ!停電でも狂わない!デジタルプログラムタイマー チャーボにおまかせ!」を使います。



12.タイマーの設定

 照明の直管型LED3組に分けてタイマー5台を使って朝、昼、夕方、夜を作ると同時に電磁バルブをタイマーで動かし水草が光合成に使うCO2を注入して光合成を行わせます。水草が光合成をしない間は酸素を使うのでエアレーションをして供給します。「2012.11.18 水槽の設置について2012」でセットした時間をそのまま使います。


12

13

14

15

16

17

18

19

20

21

22

23

24

01

02

03

04

05

06

07

08

09

10

11



水槽時間→

05

06

07

08

09

10

11

12

13

14

15

16

17

18





夕方







ライトA 18-05 11時間















ライトB 19-06 11時間
















ライトC 21-08 11時間










CO2注入 17-04 11時間









エアレーション















エアレーション 06-16 10時間



13.水草

 今回の水草は、熱帯魚が主役ということでシンプルな構成にしました。


位置

水草名

葉の状態

販売単位(円)

備考

チェーンアマゾン

30

水中葉


自家栽培

エキノドルス ルビン

4

水中葉

3,996

4株で注文しポットをばらしたら8

アマゾンソード

6

水中葉

1,070




14.熱帯魚等

 混泳させるには、熱帯魚のサイズを購入する前に図鑑等で成長したら何cmになるか確認してから購入しましょう。


名前

サイズ

繁殖形態

ひき

備考

カージナルテトラ

4cm

ブリード

50


ブラックネオンテトラ

4cm

ブリード

10


コリドラス・ピグマエウス

2.5cm

ワイルドと自家ブリード

30

自家繁殖させたもの

コリドラス・ハブロースス

3cm

不明

10


マジナータス・ペンシルフィッシュ

3cm

不明

12


チェリーレッドシュリンプ

3cm

不明

20


レッドラムズホーン

2.5cm

不明

10




15.作業に使ったチェックリスト

 実際に使ったチェックリストは次のようになります。作業は、一番長く時間がかかる、ろ過装置を動かす事を優先して行います。ろ過装置と水草を植えるのはなるべく早く行います。次に、作るのに時間がかかる照明の作成を行います。全般的に意外と労力がかかりました。


No.

工程

細部

完了

1

資材の収集

開梱

2013.04.27

2

水槽の準備

水槽のバックスクリーン貼り

2013.04.27

水槽を台の上に載せる

2013.04.27

台の改修

2013.04.28

水槽を洗う

2013.04.28

3

水槽のろ過装置等のセット

ろ過装置のセット

2013.04.28

サブフィルターのセット

2013.04.28

クーラーのセット

2013.04.28

Eth 300のセット

2013.04.28

全部のホースを接続

2013.04.28

ろ過装置の可動

2013.04.29

エアーポンプ

2013.04.29

4

水草用資材のセット

テトラ イニシャルスティクを入れる

2013.04.29

ソイルをひく

2013.04.29

CO2供給装置のセットアップ

2013.04.29


5


照明の作成

寸法の割り出し

2013.05.03

図面ひき

2013.05.03

部品の切り出し

2013.05.04

組み立て

2013.05.04

木工ボンド乾燥後に塗装

2013.05.05

反射版のアルミテープはり

2013.05.05

LED専用化した蛍光灯器具の準備

2013.05.05

蛍光灯ユニットの組み込みと完成

2013.05.05

6

熱帯魚と水草を入れる

水草を植える

2013.04.29

熱帯魚を入れる

2013.05.06



16,レイアウトが終わった水槽

 水槽の完成は人によって色々違います。水草が成長した状態を「完成した」とする人も多いようです。ちなみに水槽を設置したところと3カ月後の写真は次のようになります。


設置したところ



3カ月後




17.手入れ

 今回の水槽での手入れは次のようになります。


清掃か所

間隔

注意点

水替え

1週間に1

3分の1を入れ替え

スポンジプレフィルター

汚れた都度

水槽の水で手もみ洗い

外部フィルター

6カ月に1

水槽の水で洗う

クーラーのフィルター

2週間に1

掃除機で埃を取る

CO2のボトル交換

無くなったら

取説の手順を守る





 今回は、120cm水槽でしたが自分の水槽に合うように必要な器具を選ぶには、「2012.11.18 水槽の設置について2012」を参照して下さい。あと、今回は照明を作るのに時間と手間がかかり疲れてゴールデンウィークが終わってしまいました。水槽も120cm水槽になると休暇もつぶす覚悟が必要だと実感しました。水槽の設置する時の参考になれば幸いです。




参考URL

マリン企画 月刊アクアライフ別冊 保存決定版 熱帯魚入門

成美堂出版 日本と世界の水草のカタログ1993

成美堂出版 アクアリウムの作り方・楽しみ方

成美堂出版 2013年版 世界の熱帯魚&水草カタログ

メイツ出版 熱帯魚・水草をもっと楽しむ アクアリウム 作り方のポイント55

いしかわ http://item.rakuten.co.jp/auc-isikawa/10000103/

色々


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