2020年02月18日
兵ちゃん
2つ有るLANポートの使い道について
パソコンのマザーボードやLANカードでLANポートが2つ有る物を見たことはありませんか?何か使い方が有るのでは?と疑問に思っていた人も多い事と思います。2つのLANを繋げたりLANの速度を上げたり障害が起きた時のバックアップとして動かす事ができます。そこで今回は、2つ有るLANポートの使い道について紹介したいと思います。
2つのLANを繋げる事をブリッジと呼んでいます。ブリッジはWindows10の用語で説明するとネットワークデバイス同士を接続して1つのネットワークデバイスとして動かす事を言います。AポートにLANで接続していたパソコンが通常ではBポートにLAN接続していたパソコンに接続できませんAポートとBポートは繋がりません。ところがネットワークデバイス同士をブリッジ接続するとAポートに繋がっていたパソコンもBポートに接続したパソコンもそれぞれ繋がるようになります。これが2つのLANを接続するブリッジ接続と言う物です。Windows10ではOSの設定で出来るようになっています。
2.2つのLANを使って高速化
2つのLANポート、Windows10の用語で言うと2つのネットワークデバイスを合わせて倍の通信速度を実現するのがマイクロソフト用語で「チーム化」、Intel用語で「チーミング(Teaming)」、通信用語やLinux用語で「ボンディング(Bonding)」と言われる物がそうです。ここではWindows10でも使われる「チーミング(Teaming)」と呼ぶことにします。高速化を行うにはチーミング(Teaming)のリンクアグリエーションという設定で行います。また、通信回線を速くする事を通信帯域を広くすると言っています。
3.障害が起きた時のバックアップ
障害が起きた時のバックアップではチーミングで実現されています。2つLANで繋いでおき通常は片側のLAN回線を使い通常使用のLAN回線が何らかの理由で使えなくなった時は、使っていない待機中のLAN回線に切り替えて使うと言った動作をさせる事ができます。これもチーミング(Teaming)のフォールトトレランスと言う設定で行います。
4.2つのLANポートの負荷を分散
2つのLANポートの負荷を分散させたい時に使われる物がチーミング(Teaming)のロードバランシングという設定です。この設定では通信速度が上がりませんが均等にLANポートを使う事ができます。
5.チーミング(Teaming)のOS毎の対応
チーミング(Teaming)のOS毎の対応の違いは次のようになります。
OS |
対応 |
備考 |
Windows10 |
intelのLANカードでintelのドライバとアプリケーションで実現している。intelのLANカード以外はサポート外、又は一部機能しか動かない。 |
「2020.04.18 Windows10でのTeamingについて」で紹介予定 |
Windows Server 2019 |
Windows Server 2019というOSで標準サポート、OSの設定で行う。 |
「2020.04.18 Windows Server 2019でのチーム化について」で紹介予定 |
Linux |
ボンディング(Bonding)と呼ばれるドライバを使い行う。ドライバの名前がそのままチーミング(Teaming)のLinuxの呼び方になっている。 |
|
6.用語について
今回のチーミング(Teaming)と言う用語も元々はアメリカ合衆国から入ってきた言葉であり技術であり日本に入ってきた時に各会社で訳されて呼び方がバラバラになったようです。マイクロソフト用語だったりintel用語になったりとややこしくなっています。
7.使用感
チーミング(Teaming)のリンクアグリエーションという設定で複数の自宅パソコンで繋いで使っていますが確かに速くなっています。スイッチングHUBまでの通信帯域が広くなった実感があります。
8. 考察
今回の2つ有るLANポートの使い道についてで2つあるLANポートの使い方が見えたのではないでしょうか・・・使用用語が結局OS毎に違うと言う所が理解しにくくしていると思われます。あとチーミング(Teaming)はスイッチングHUBまでの通信帯域を広くしたりできますが・・・そこからインターネットの回線は速くならないので注意する必要があります。あくまでもスイッチングHUBまでと言った所です。
今回の内容は、2つ有るLANポートの使い道についてでしたが2つ有るLANポートの使い道の参考になれば幸いです。
参考URL等
色々